Jeanloup Sieff

写真美術館に、ジャンルー・シーフの個展を見に行きました。
フォトグラファーで誰が好きかと聞かれたら、必ず名前があがる一人。
展覧会も素晴らしかった。


<アートフォトサイトより抜粋>
ジャンルー・シーフは1933年11月30日パリ生まれ。両親はポーランド人です。 スイスで写真を学んだ後、1954年にフリーのジャーナリストとして写真撮影を開始します。1958年まではあのマグナムフォトに参加して世界各地でルポルタージュ写真を撮影。1959年にはニエプス賞を受賞します。
この時期に写真の基本的な方法論を確立しますが、“決定的瞬間”を求めるアプローチには完全に共感できず、フリーとなりジャルダン・デ・モードなどのファッションの仕事を行なうようになります。彼はどちらかというと、アーヴィング・ペンの写真集のタイトルにもなった、“保存された瞬間(Moments Preserved)”の方に共感していたそうです。
1961年~65年までニューヨークに在住。ハーパース・バザー、グラマーおよび 欧州版ヴォーグで活躍します。特にギイ・ブルダンと共にヴォーグ・フランス版での仕事は注目されました。1966年にはパリに戻りスタジオを開設します。
60年代のファッション写真は70年代~80年代に かけてより個人的な作品の方向性を見つけて展開していきます。 彼は濃厚なモノクロ写真と広角レンズを多用して、視覚を意識的に超えた立体的な感じを持った風景、ヌード、ファッションの イメージを探求していきました。 彼が魅了された女性から作り出すイメージは自然な美しさと、透明で乾いたエロチシズムを感じさせ、非常に高い人気を誇っていました。
1986年にはパリ市立美術館で321点の写真展が開催。日本でも80年代後半から90年代前半にかけてパルコ・ギャラリー、ベルコモンズなどで多数写真展が開催された人気の高いアーティストです。女性をモチーフにしたファッション写真はファンが多く、オリジナルプリントや写真集の販売も非常に好調だったと聞いています。
仕事をこだわって選ぶことが有名なシーフですが、最近では海外のファッション誌に掲載されていたアイスクリームのハーゲンダッツのモノクロイメージが印象に残っています。

2000年9月に66歳で亡くなりました。
2010年に東京都写真美術館で回顧展が開催されました。